地域に伝わる民話シリーズ3
ふくろうの染物屋
兼城 ツネ(大正4年11月25日生) 照間
カラスはね、昔は白かったって。白かったらしいが、今は黒いでしょう。また、昔、ふくろうは染物屋だったって。ウグイスはきれいでしょう。このカラスが、
「ウグイスのお嬢さん、あなたはどこで染めたんですか」 と聞くと、
「カラスさん、あなたはわからないんですか。ふくろうの染物屋でですよ」
と言ったって。それで、カラスは、
「お金はいくらでもかまわないから、私をううんとりっぱに染めてくれ」
とお願いしたら、ふくろうはカラスを黒に染めてしまったって。カラスは怒ってね、会うたびにふくろうをやっつけたって。それで、ふくろうは昼は出なくて、夜だけ出るって。カラスにやられるといってね。
(昭和61年1月25日聴取)
「よなぐすくの民話」与那城村教育委員会 発行より
兼城 ツネ(大正4年11月25日生) 照間
カラスはね、昔は白かったって。白かったらしいが、今は黒いでしょう。また、昔、ふくろうは染物屋だったって。ウグイスはきれいでしょう。このカラスが、
「ウグイスのお嬢さん、あなたはどこで染めたんですか」 と聞くと、
「カラスさん、あなたはわからないんですか。ふくろうの染物屋でですよ」
と言ったって。それで、カラスは、
「お金はいくらでもかまわないから、私をううんとりっぱに染めてくれ」
とお願いしたら、ふくろうはカラスを黒に染めてしまったって。カラスは怒ってね、会うたびにふくろうをやっつけたって。それで、ふくろうは昼は出なくて、夜だけ出るって。カラスにやられるといってね。
(昭和61年1月25日聴取)
「よなぐすくの民話」与那城村教育委員会 発行より